明星ヶ岳 鈴鹿の稜線をはずれて

鈴鹿その他
白川小学校付近から

三重県亀山市にある山。鈴鹿山脈の主稜線のから南東方向に外れたところにある。明星ヶ岳という魅力ある名前を知っていて以前から気になっていた山に登ってみた。(2021年10月16日)

今回の結論

初心者でも登れるお手軽な山ではあるが、初心者が楽しいと思えるような山ではない。玄人好みかと言われるとそうでも無い。眺望は一部が開けているだけで、これと行って特徴の無い山というのが正直な感想である。

どんな人にオススメする山か

結論でも記したが、初心者が楽しいと思えるような山ではない。その分、静かでほとんど誰にも会わずに登れるのではないかと思う。また山腹には寺があり、お地蔵さんにお出向かされる。信仰の雰囲気を味わいたい方にはオススメできるかもしれない。

・低山、里山が好きな人
・静かな登山道が好きな人
・寺に訪れたい人

「どこにも行く山がない!」という状況にならなければ、特に登る必要の無い山ではないかと思う。

駐車場

駐車場は2つある。シャープ亀山工場の裏にある集落の間を進んだ南参道の駐車場、東参道の駐車場である。

今回は南参道駐車場から登山を開始した。集落の間を抜け、林道に入る。この林道は細く舗装が剥がれたところもある。大きめの車であると通るのは少々難しいかもしれない。(駐車場の場所についてはGoogleに申請中)

登山コース

登山道は沢沿いのコース(下)と尾根を登るコース(上)の2パターンが存在する。

電子地形図25000(国土地理院)を加工して作成

沢沿いコース

2つある登山道の南側のコースである。踏み跡が薄いところもある。それでも登山道は容易に判別できるので道に迷うことはないだろう。

沢を詰め上がる

渡渉箇所がいくつもある。小さい沢なので一歩で横断することができ、特に身構える必要はない。沢のぬかるみのあるところをそのまま進むところもあるので、防水性能のある登山靴で登ることが望ましい

防水のない普通の運動靴でも登れるが、気をつけて登らないと水が靴下にまでしみる可能性はある。

また登り自体はそこそこ急な登りである。距離自体はそれほど長くないので、そのまま力押しで登りきってしまうのもよいかもしれない。

尾根コース

こちらは国分寺と直接繋がっているコースである。急登である。ゆっくり登らないとすぐに息が上がるような急な登山道である。登山道として、それほど整備してあるとは言えず、尾根をそのまま登っていくというような急登である。

急登すなわち、帰り道に通れば急な下りになるので、下りで通るときは滑ってコケたりすることに注意が必要である(それほど滑りやすい道ではないが、急なので注意)。

コースタイム

三角点のある山頂の標高は549m、西峰の方が標高が少々高く、560mほどである。標高差は350mほど。コースタイムは三角点まで1時間10分程度、三角点から西峰まで15分程度である。

くだりも合わせておおよそ2時間ほどを目安の登山を考えておけばよいだろう。また休憩しながらであれば、さらに時間をみておく必要がある。

山頂

西峰からの景色

三角点のある明星ヶ岳山頂に眺望はない。三角点より10mほど高い西峰は眺望が一部開け、新名神高速道路が見え、その向こうに仙ヶ岳が見える。

標高差

駐車場の標高が200mほどで山頂が549mなので、標高差は350mほどである。初心者でも容易に登り下りできる標高差である。ただ前述の通り、登山道がそれほど登りやすい道ではないこと、眺望も少ないため初心者にはあまりオススメはしない。

疲労度・危険度

疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。

疲労度★
危険度★

短い登山道で危険なところもないので、この評価である。とはいえ舗装路ではない自然の道なので、注意して登る必要があるのは当然のことである。

見どころ・その他

明星山国分寺

お地蔵さんが並ぶお寺。どうやらお寺に人は常駐していなさそうな雰囲気を感じた。

お地蔵さんの身なりはしっかりしていた

静かなお寺で登山、下山中に鐘の音がなっていたので、たまに参拝客は来ているようである。

山の中腹にある境内

お寺から少し南に行ったところから亀山の景色を一望できる。

シャープ亀山工場のある亀山・関テクノヒルズをながめる

ヌタ場

沢コースの一番上の水が流れ出す所あたり2つほどあった。

おそらくヌタ場?

山登りをしているとたまにみることがあるのがこのヌタ場である。ヌタ場とはイノシシなどが体についた寄生虫や汚れなどを落とす水たまりである。わかりやすく濁った水たまりになっている。イノシシがこのあたりを縄張りにしているのだろうか。

タゴガエル

山の中を歩くとこのようなアカガエル属のカエルをよく見かける。平地ではなかなか見ることの無いカエルである。山でよく見るアカガエル属は「ヤマアカガエル」、「ニホンアカガエル」、「タゴガエル」である。また、タゴガエルと見分けにくい「ナガレタゴガエル」も存在する。

ふっくらして元気そう

基本的には背中の線が目の方からつながっているか、顎下の模様などで種類の判断をすることができる。今回見つけた状態のよいこのカエルはタゴガエルかと思われる。

総括

登山に来ていた方と少し話していた所、「あんまりおもしろくない山やね」と言っていた。日頃、山は楽しいと思い込んでいる僕でも「確かに」と思ってしまった。

しかしながら、大前提として山登りはおもしろい。登山は大前提として面白いが、他の山と比較して面白くないという評価になるのは仕方ないと思う。

その場合は他の山のことは考えずに、登っている山に集中することが肝要である。面白くないのは集中力が足りないせいかもしれない。

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