12月4日に登ってきた。。標高600~700m付近からは雪が積もって少し溶けた状態であった。滑りやすいところもあり、注意が必要であった。
霊仙山(りょうぜんざん)に登るコースの中でも長いコースになるので相応の体力が必要になる。初めて登るのであれば、榑ヶ畑方面から、もしくは落合方面から登る方がよいと思う。2回目以降に霊仙山に登るのであれば、オススメしたいコースである。
以下は落合から登った記録である。
霊仙山山頂に登ったあとに柏原方面に続く稜線を見て、柏原からのルートはどんな道なのだろうと気になったあなたに向けて、柏原ルートを紹介する。
登山者の多さ | 少ない(柏原ルート)(山頂は多め) |
駐車場 | なし(電車でアクセス) |
お手洗の有無 | なし |
コンビニ | なし(1km先にはあり。登山口方向からは遠ざかる) |
ちなみに柏原(かしわばら)と読む。個人的には「かしわら」と呼びそうになる。
どんな人にオススメする記事か
長いルートになるので体力に自身のある方に登っていただきたい。また今回、山頂では別の登山者を何人も見かけたが、柏原ルートでは1人しか合わなかった。静かな登山道が好きな人にもオススメできる。
・鈴鹿山脈の主稜線から登りたい方
・体力に自信のある方
・電車で登山口にアクセスしたい方
また、電車で使って登山口にアクセスできる鈴鹿の山はそれほど多くないので、電車をメインに使用している方にもオススメできるコースである。
駐車場
柏原ルートに駐車場は存在しない。柏原ルートから登る際は、電車を使用して柏原駅を起点に登山を開始する。
どこかに開放されている駐車場がないか探してみたが、登山用に使えそうな駐車場はなかった。林道に駐車するのは邪魔になるので控えるようにしたい。
柏原駅前に駐車場があるという記事も見かけたが、一時停車する用のスペースといった感じで、登山用の駐車場として使用するのは難しいと思う。
また、駅にあった地図に「P」と書いてあったB&Gの駐車場は、施設の利用者しか利用できないようなので、登山者の使用はできない。
登山コース・コースタイム
柏原ルートから霊仙山へ / ずんやまさんの霊仙山(滋賀県)・谷山(滋賀県)・経塚山(滋賀県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
疲労度・危険度
毎回、独断と偏見で疲労度と危険度を評価している。
疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★1個が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。☆は★の半分。
疲労度★★☆
危険度★★
疲労度については
長いコースになるので、ある程度の疲労が見込まれる。基本的には緩やかな登りではあるが、ところどころに急登があったり、アップダウンがあるところもある。単純な標高差以上に疲労はたまる。
危険度について
特に危険なところはない。少々登山道が狭いところや道がわかりにくいところがあるので、その点は注意が必要である。
標高差
霊仙山は山頂と最高峰が分かれていて少々ややこしい。
柏原駅(標高170m)→霊仙山(標高1083.5m)→霊仙山最高点(標高1094m)
標高差は約900mある。そこそこの標高差がありそうに感じるが、コース自体が長いので、緩やかな坂道が基本となる。平坦なところが多く、ゆったり楽しめるところが多い。
コースタイム
登り:4時間30分
下り:3時間40分
コースタイムはあくまでも目安である。
合計8時間ほどのコースである。休憩も含めれば9時間程度の行動時間を見込んで置く必要がある。また、上にも書いたがコースタイムはあくまでも目安なので、自身の体力にあわせて計画を立ててほしい。
登山コース
林道から登山口に入ったところを起点に1合目から9合目の看板がある。目印として役立つ。長いコースになるので、各合目との間が長く感じた。
柏原駅→林道終点 コースタイム40分程度
柏原駅から南に行く道を真っ直ぐ進んでいく。集落を抜け、名神高速をくぐり、林道に入っていく。
養鶏場の手前に分岐があるので、左に進む。霊仙山登山道との看板もあるので注意して見落とさないようにしたい。
未舗装の林道終点まで車が通れる道になっているが、駐車はしないようにしたい。
林道終点→2合目 コースタイム40分程度
林道終点からは沢沿いのコースを進む。渡渉があるが、水量の少ない沢なので特に心配はない。
登山道が少々狭いところもあるが、踏み後も十分にあり、迷うことはないかと思う。
2合目は大きな2本の杉が迎えてくれる。2合以降は尾根線を進んでいく。
2合目→4合目避難小屋 コースタイム55分
尾根線を進む。何度も似たような景色があるので、道迷いの可能性を感じた。
季節的にかなり落ち葉が多く、落ち葉の下に石があると足をくじく可能性がある。ところどころ急なところもあるが、基本的には緩やかな道なので楽しい山歩きができる。
避難小屋の中は床板が外れていたりして、最低限の雨風がしのげる環境である。本当に必要なときにしか使用しないような小屋であると思う。
4合目避難小屋→谷山との分岐 コースタイム1時間
今回は標高700m付近から雪が残っているところがあった。滑りやすいところもあるので注意が必要である。筆者は2回ほどコケた。
登山道自体にも傾斜があるところは雪でかなり滑る。コケることを前提に歩くか、軽アイゼン、チェーンスパイクがあってもよいかと思う。
谷山への分岐地点。興味があれば谷山に登頂してもよいが、谷山には進まずに基本的にはトラバース(斜面を横切ること)する道を進めば良い。
谷山との分岐→霊仙山 コースタイム1時間
谷山をトラバースする道も少々細いところはあるが、問題なく進むことができる。
谷山を越えれば、山頂避難小屋が見えてくる。またそこからは、ほとんど木がなくなる。晴れた日であれば、かなりの開放感のある登山道になるだろう。
中には仮眠室もあり、避難小屋として十分に使用できる。
写真では全く伝わらないが、暴風の中を進む。
経塚山霊仙山の前衛峰的な山。ここから霊仙山最高峰と霊仙山(ややこしい。)への分岐がある。どちらを先にするかは迷うところではある。
草が凍っていた。風がものすごく強く、これで雪が降っていたら生きて帰れない感じがした。
山頂もガスで見えなかった。霊仙山の山頂周辺は木々がなく、開放感があり、歩いていて非常に楽しい道であるが、今回は全くもって景色が見えなかった。
一時的にガスが晴れて琵琶湖まで眺める事ができた。晴れていれば、最高の景色が見れるはずである。ぜひ晴れた日に登ってほしい。
柏原ルート方面を眺めると、伊吹山が見えるはずであるが、今回は雲で見えなかった。霊仙山の稜線歩きは非常に楽しいのでオススメである。
その他分岐ルート
体力と読図能力に自信があれば、メインのコースから分岐して、こちらのルートを取るのもおもしろいと思う。
谷山分岐→谷山
上では谷山を迂回する道で紹介しているが、谷山に登ることもできる。分岐から谷山への道はあまり踏み跡がなかったが、山頂を目指すだけなので、迷うことは無いだろうと思う。
迂回するコースに比べて15分程度長くかかると見込んでおけばよいだろう。
谷山山頂に眺望はない。
今回は柿の種をペットボトルに入れて持参をした(ペットボトルに入れておくと取り出して食べやすい)。柿の種はカロリー摂取しやすい。6袋入りで786kcalというエネルギーの爆弾である。
霊仙山に向かう下りもあまり踏み跡はない。尾根線に沿ってくだるだけなので、迷う心配は無いと思う。苔むされた岩の道は楽しい。
2合目→天神→林道分岐
帰りによってみた。2合目から伸びる尾根線の北側にある三角点。YAMAPに天神と書いてあったので、進んでみた。鈴鹿山脈の北端の主稜線となるので、そういう意味でもおもしろいと思う。
踏み跡がほとんど無いので経験の無い方、読図能力に自身の無い方は進むことは控えてほしい。三角点までは尾根線上を進むだけなので、踏み跡がほとんど無いとは言え、それほど難易度は高くない。
問題は三角点以降、斜面を下って林道に合流する道である。ほとんど踏み跡がないので、確かな技術と体力が必要である。
三角点の手前にオホラ(天神)という表記がされているが、標高が全く違うので信憑性が怪しい。617mと表記があるが、地形図を見ると480mほどである。
またオホラが鈴鹿300座と書いてあるが、そんなカテゴライズは始めて聞いた。そんな区切りが存在するのか。とはいえ、三角点より少し南のオホラと書いてあるところがピークなので、それはそれで正しいのかもしれない。
総括
長い道であるものの、その長さ故に傾斜はあまりきつくないので、おだやかな道がほとんどになる。おだやかな山歩きができるコースで個人的には満足した。
またこちらのルートからはほとんど人に会わなかったので、静かな登山道が好きな方にもオススメできる。ぜひこちらのルートからも霊仙山に登ってみてほしい。
おまけ
動画で見る霊仙山
今回の食料
柿の種3袋 | 393kcal |
薄皮クリームパン5個 | 485kcal |
薄皮粒あんぱん3個 | 381kcal |
モンテールエクレア | 192kcal |
ポカリスウェット700ml | 175kcal |
牛乳500ml | 320kcal |
プロテイン30g | 119kcal |
合計 | 2065kcal |
必要カロリーの簡易的な式(『登山の運動生理学とトレーニング学』から)によると体重(kg)×行動時間(h)×5(運動強度)なので60✕8時間×5で2400kcalである。なのでおおよそ十分にカロリーは取れていたと思う。
実際にエネルギー不足でバテるということはなかった。登山ではカロリーは取りすぎるくらいでちょうど良いと思う。
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