野登山(鶏足山野登寺) 坂本棚田からミツマタ尾根を登る

鈴鹿その他

鈴鹿山脈の野登山にミツマタを観賞しにいった。ミツマタの見頃の時期は3月中旬頃から4月中旬頃でのようだ。

ミツマタを観賞する目的であれば、登りがあまり急ではない登山道の中盤あたりにあるので楽々歩いていける。ミツマタだけ観賞して下山することも一興である。

山頂まで登るのであれば、先にミツマタ尾根でミツマタを観賞して、表参道コースで下山するルートをオススメする。逆でもかまわないけれど、元気なうちにミツマタを観賞したほうがよいと思う。

枝は3つに分かれる。

ミツマタは丸く見える花が特徴であるが、名前の由来になっている三股に生える枝が興味深い。枝が伸びてきて、枝分かれすると必ず3つに分かれる。3つに分かれた先でもそれぞれが、さらに3つに分かれていく。生命の神秘を垣間見ることができる。

登山者の多さ多い(3月下旬~4月上旬)
駐車場あり(無料)
お手洗の有無あり(駐車場)
コンビニなし (最寄りは8km先)
温泉白鳥の湯(駐車場から9.3km)
風呂の営業状況については各自で確認していただきたい。記事執筆時点(2022年4月12日時点ではワクチン接種会場となっているため当分臨時休業とのこと)
白鳥の湯 | 亀山市

誰にオススメする山か

この山を語る際にはミツマタは外せないだろう。

・ミツマタを観賞したい人(3月下旬~4月上旬頃)
・山中の寺の雰囲気を味わいたい人
・南から鈴鹿山脈を一望したい人

山のいいところを見つける能力が乏しい人はこの山のことをミツマタだけの一発屋と一蹴するかもしれないが、国見広場から見る伊勢平野と伊勢湾の景色は美しい。また寺の雰囲気もよい。

また野登山からは入道ヶ岳、鎌ケ谷、御在所岳、雨乞岳の雄大な景色を間近に眺めることができる。

駐車場

車は20~30台が駐車可能である。満車の場合は徒歩で20~30分ほど下った分岐に臨時駐車場がある。駐車場に向かう際に発見できる。駐車場が満車であった場合は途中で見た臨時駐車場に停めるとよい。くれぐれも路上駐車はしないように注意されたい。

下の公衆トイレが駐車場のことである。駐車場のお手洗いには和式1、洋式1がある。

今回11時位に駐車場についたときには満車であった。臨時駐車場には1台も駐車されていなかった。臨時駐車場まで満車になることはないと思われる。通常の駐車場が満車の場合は余分に20~30分歩く覚悟だけは持っておいたほうがよい。

登山コース・コースタイム

オススメのコース
坂本棚田→ミツマタ尾根→野登山→表参道→坂本棚田

一の谷ルートは少々難易度が高くなるようで、基本的にはミツマタ尾根か、表参道で周回することをオススメする。

鳩ヶ峰以降は登山道がないに等しいので、人の歩いた道を歩きたくないという酔狂な人間以外は通らないほうがよい。初心者はNGである。

標高差

西にもピークがあり、西峰のほうが20mほど標高が高い。鈴鹿の山の中では背の高いほうではない。

駐車場(標高230m)→野登山山頂(標高851.4m)

標高差は600mほどで全くの初心者には厳しいが、何度か山歩きをしている人であれば難なく登れる標高差である。

山頂周辺にはブナ林が広がっている。ブナ林は県の天然記念物に指定されている。

コースタイム

電子地形図25000(国土地理院)を加工して作成。黄色は今回下山した鳩ヶ峰を経由するルート。

最短コースの表参道を使えば往復で4時間程度である。登山コースは主に以下の3コースである。表参道とミツマタ尾根ルートは坂本棚田からスタート、一の谷ルートは小岐須渓谷からのスタートである。

表参道ルート

登り:2時間10分、下り:1時間30分

坂本棚田からスタートする鶏足山の表参道ルート。3つのうちの最短ルートである。そして最も歩きやすいルートでもある。野登寺に参拝することが主目的ならこのルートで往復するとよい。

ミツマタ尾根ルート

登り:2時間40分、下り:2時間

こちらも坂本棚田からスタートする。集落直前で左折して、矢原川の東側を歩く。ミツマタの群生地まではゆるやかな登り、群生地を過ぎると急登が始まる。

ミツマタのゆるふわな雰囲気に和んでいると、突然殴られたかのような急傾斜の登りに面食らうだろう。

同じ登山道を往復というのは味気がないので、ミツマタ尾根と表参道ルートを周回するルートがオススメである

一の谷ルート

このルートについては筆者が途中からは未踏破であり、コースタイムもないので正確なことは記述できない。コースタイムを予想する。

登り:2時間30分、下り:2時間(筆者の予想)

鳩ヶ峰までの分岐を下った印象からは、表参道、ミツマタ尾根に比べて踏み跡が薄い。とはいえそこそこ歩かれているので、登山道を見失うことはないと思う。

表参道、ミツマタと比較して難易度は高くなるので、最初は控えたほうがよい。

一の谷ルートから分岐して、鳩ヶ峰に達して庄内地区に下山するルートは登山道がないので、避けるべきである。詳細は後述する。

疲労度・危険度

毎回、独断と偏見で疲労度と危険度を評価している。

疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★1個が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。

疲労度★★
危険度★

疲労度については4時間を超える参考になるので、日頃から多少は運動をしているくらいの人であれば問題ない。運動していない人は登れなくはないが、疲労感はかなりあるだろう。

危険度については急傾斜があるので、滑ったりしないように注意が必要である。危険性が少ない登山道であっても道を間違えれば、すぐに危なくなるが山の怖さである。くれぐれも油断はしないようにしたい。

登山コース

YAMAPの軌跡を参考までに載せる。登りはミツマタ尾根から、下りは途中までは一の谷コースで鳩ヶ峰の分岐を進み、庄内地区に下山するルートをとった。

野登山(西峰)・野登山・鳩ヶ峰 / ずんやまさんの野登山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

坂本棚田→ミツマタ尾根→野登山山頂 コースタイム2時間40分

駐車場のから坂本棚田を見ながら舗装路を登る。

ミツマタを観賞できるのはミツマタ尾根である。ミツマタ尾根へは坂本集落に入りこむ直前で左に曲がって林道へと進んでいく。棚田を左に見ながら進んでいく。

林道に入る直前に獣害予防の扉がある。開けたら閉じよう。

ミツマタ尾根といってもミツマタが群生しているところまでは、これといった登りがなく比較的平らで歩きやすい道が続く。ミツマタを見るだけであれば、特に登山装備は必要ないと思う。

しばらく歩くと沢を渡る場所がある。水量はほとんどないので、一歩でまたぐことができる。沢を渡るとミツマタの森になる。

林床に広がるミツマタの間を通り抜ける。まん丸に咲いた花が可愛らしい。登山道を歩いていると花が体に当たりそうなので、かわしながら進んでいく。

スギやヒノキの林床は独特の匂いがするが、ミツマタが咲いているとほんのり甘い匂いがただよう。一時の幻想を味わう。

ここまでは1時間とかからない。ここに到着すれば、ほとんど目的達成なので下山してもよいと思う。

当然そのまま野登山に登ることもおもしろい。ただしミツマタ群生地までのゆるい道が一変して急登に変わるので、体力的な覚悟が必要である。

尾根沿いの急登を駆け上がる。緩急の差で油断していると一気に体力を削ぎ落とされる。

急登を登っていくと別の尾根との合流する。稜線に到達する直前の木々の間から青空が見えてくる瞬間は何度見てもうれしい。

尾根を登り切ると仙鶏尾根の778mピークに到達する。仙鶏とは仙ヶ岳と鶏足山(野登寺)の感じを取っているのだろう。ピークから鎌ヶ岳の三角錐がよく見える。

778mピークからは少し下って鞍部について、そこからまた登り返しを進む。ここは下りも登りも急なので慎重に進む。

進んでいくとガードレールが見えてきて、舗装路に合流する。それをそのまま道なりに進んでいくと野登山の西峰に到着する。

景色が見えるところもあるが、特に何もない山頂である。

野登山山頂・国見広場(散策30分~1時間ほど)

野登山の西峰から伊勢湾を見ることができる。

野登山の西峰から少し下った寺の裏手の斜面から下る事ができる。

鶏足山野登寺。山の上にあるが立派なつくりである。

寺につづく石の階段の両脇にはミツマタが植えられている。

階段へ続く道には石仏とミツマタがある。その間を進んでいく。寺周辺は大きなスギが多く、迫力がある。

そのまま下山道につながっているが、三角点のある野登山山頂を目指す。

山頂付近のブナ林は県の天然記念物であるが、ブナばかりというわけではない。種々様々な木々が繁茂している。

やはり何もない山頂。眺望もない。眺望を楽しみたければ国見広場へ行こう。国見広場は一の谷コースへの途中にある。

遠くから野登山を見たときに目印になるのが、この電波塔である。いわば野登山のシンボルである。ここを通り過ぎ国見広場へ向かう。

国見広場からの風景。左奥に雨乞岳(標高1237.7m)、真ん中に鎌ヶ岳(標高1161m)、すぐ右に御在所岳(標高1212m)、右手前に入道ヶ岳(標高905.6m)を望むことができる。

こちらも国見広場から今日はずいぶん白く霞んでいたが、伊勢湾を一望できる。すぐ下に見えるのは鳩ヶ峰である

野登山山頂→一の谷コース(途中で分岐)→庄内(難路)方面

国見広場の脇から下る道が通っている。こちらから一の谷コースにつながっている。

一の谷コースの尾根線を振り返る。岩がゴツゴツとした登りごたえのある。

鳩ヶ峰と鞍部に到達する。ここから谷筋に向かえば一の谷コースである。一の谷ルートは小岐須渓谷につながっている。YAMAPの地図では赤い点線で、要注意のルートらしい。

今回は看板に「(難路)」と書かれていておもしろそうなので、鳩ヶ峰から鈴鹿市の庄内地区に向かうコースで下山する。こちらはYAMAPではルートとは判定されていない。初心者が通るのはダメ。

鳩ヶ峰までは踏み跡は薄いが登山道と十分に認識できるレベルである。

鳩ヶ峰山頂(標高710m)。景色がよい。国見広場よりも平野近いので、よりよく景色が見える。

地理院地図ではここを直進が登山道となっているが、ただの斜面である。北と南にピンクテープがあるが、今回は南を選択した。北でも下りれるような雰囲気があったが、坂本棚田まで遠くなるので南にした。

鳩ヶ峰からは難路というか、道がない。登山道は存在しないので自分でコースを見つけられる人以外は下ってはいけない。

杉林を管理する人だけが使っているような道で、断片的にだけ踏み跡があるが、すぐに見失うので期待しては行けない。

途中の植林地帯では間伐された杉がいたるところに転がっており、歩きにくい。木を切った人が残した踏み跡と赤い目印を頼りに下る。

途中に山桜と下界がよく見える展望地があったので、これが見れたのはいい収穫である。

地理院地図によるとこれもおそらく登山道らしい。

登山道としては全く管理されていない荒れ放題の道を下る。自然に荒れたというよりは人為的な面もありそう。足の踏み場を慎重に探しながら下る。

GPSで現在地がわかるとはいえ、進むべき道を探すには正確に地図読みできる必要がある。登山道がない道を歩く魅力は、自らの進むべき道を見つけ出し、突き進むことにある。

ようやく登山道から開放され、林道を下ると開けた場所に出る。太陽光発電の間を通り抜け、東海自然歩道と合流する。

野登山に続く車道。

東海自然歩道をしばらく歩けば坂本棚田に到着する。

坂本棚田の上部に到着する。棚田はすべて石積みになっている。城壁のようでカッコいい。今回はこれにて終了。

総括

野登山の見どころは3つある。ミツマタ、寺、景色である。

今回はその一つのミツマタを狙って登った。想定通りの美しく可愛らしい花を観賞することができた。ミツマタに関心のある方は3月終わりから、4月の初めにかけてを狙って出かけよう。ミツマタだけが目的であれば2時間で往復できる。

寺の雰囲気も山寺の厳かな雰囲気があってよい。国見広場からの景色もよい。ミツマタ、寺、景色を楽しみたい方はぜひ野登山に一度登ることをオススメする。

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