2020年5月17日に藤原岳に登ってきた。鈴鹿セブンマウンテンの一つで、日本三百名山、関西百名山、花の百名山に指定されている。肩書の多い山である。石灰岩質の山で東斜面が大きく採掘のために削られた独特の景観を持っている。
どんな人にオススメする山か
登った感触としては急な登りの登山である。ところどころ息つく暇があるが基本的には急登が続く。ゆえに急登に耐えうるだけの体力と脚力を有していることが望ましい。
山頂は開けているので、晴れて入れば遠くまで景色を眺めることができる。
藤原岳の山体は石灰岩でできているので、普通の山では見ることのできない植物を観察することができる。筆者はまだまだ植物について詳しくないので、珍しい花については解説できない。
駐車場
藤原岳の麓の鳴谷神社(なるたにじんじゃ)手前に駐車場がある。十数台は駐車できるので駐車できなくなる心配はないかと思う。また他にも近くに駐車場はあるので、藤原岳登山で駐車場の心配をする必要はない。
駐車場は以下の場所。
駐車料金は300円。お金は回収ボックスに入れる方式になっている。駐車場を使わせてもらっているので、忘れずに払うようにしよう。
登山コース
以下のようなルートで登った。
藤原岳 聖宝寺コース / ずんやまさんの藤原岳(三重県・滋賀県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
麓からの登山ルートは以下の2ルートである。2つのルートは8合目付近で合流する。
大貝戸ルート(表登山道)
聖宝寺ルート(裏登山道)
どちらの登山口も整備された駐車場がある。表登山道は鉄道の駅からも近く登りやすい。両方ともよく整備された登山道で危険箇所はほとんどない。
今回は聖宝寺を経由した裏登山道を使用する。駐車場のある鳴谷神社から聖宝寺までは階段が続く。一番きついのはもしかするとここかもしれない。
聖宝寺の庭園からは登山道につながっていないので注意である。聖宝寺の駐車場から寺の裏手に回る方に登山道がある。そちらから本格的な登山開始である。
冒頭でも述べたが、山頂周辺をのぞいて平坦なところが続く部分がほとんど無く、ひたすら登り続けるといった登山道になっている。
また山頂直前の避難小屋の近くにはトイレがあるので、トイレの心配はいらない。
標高差
標高150mの駐車場から1140mの山頂まで標高差1000mを登る。1000mは初心者では登れないことは無いが、登山が苦行になってしまうので、オススメはできない。
普段から運動に慣れ親しんでいる方か、登山に慣れた中級者以降が登ると楽しめる山になっているかと思う。
疲労度・危険度
毎回、独断と偏見で疲労度と危険度を評価している。
疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★1個が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。
標高差1000mを登るので疲労感はなかなかのものになるだろう。慣れている方であれば問題は無いものになるだろうが、疲労の感じ方の個人差は大きい。上でも述べたが、ある程度運動習慣のある方、登山に慣れてきた方以上の体力があることが望ましい。
危険については危険箇所はほとんど無い。山登りになるので木の根に引っかからないようにするなど、相応の注意は必要になるが特に心配するほどではない。
十分な体力さえあれば誰でも登れる宵山であると思う。
コースタイム
駐車場から藤原岳山頂まで3時間を少し超えるて程度のコースタイム。下りも2時間を超える程度で登り下り合計5時間半を見込む。休憩も含めると6~7時間を目安に登山計画を準備するとよい。
ちなみに表登山道、裏登山道どちらのコースもコースタイムはほとんど同じ。
注意点(ヤマビル)
御池岳の記事でも注意喚起をしているが、石灰岩質の山にはヤマビルが多いので注意が必要である。ヤマビルが活発に行動するのは、20℃以上の雨の日もしくは雨上がりと言われている。今回はそれほど暑くなく、ヤマビルはそれほど活動しておらず被害はゼロで済んだ。
ヤマビルの多い山域に出かける際は忌避剤のヒル下がりのジョニーをオススメする。ジョニーなしではヤマビルの吸血に怯えるストレスのかかる登山になるので、一つ持っておきたい。
株式会社エコ・トレード ヒル下がりのジョニー 140ml見どころ
鳴谷山聖宝寺
登山途中には紅葉で有名な鳴谷山聖宝寺がある。境内には苔むした庭園があり見ごたえがある。時間に余裕があればこちらも観察したい。この寺を目的に訪れても良いくらいである。境内の散策は楽しい。
下は聖宝寺のホームページ興味を持たれた方は見ると良い。
登山途中で見られるのであれば、体力的に余裕のある登りに散策しておくのが良いかもしれない。
ニホントカゲ
トカゲとカナヘビの違いを認識している人はどれくらいいるだろうか。こちらはニホントカゲである。成体はカナヘビより一回り大きい。
同じ種類でも幼体はしっぽが青い。下のものが成長すると上のような姿になる。
またトカゲが乗っているのは石灰岩。独特の風合いである。
展望
途中展望が開けているところがある。いなべを一望できるほか、名古屋方面まで見渡すことができる。もちろん山頂からも見晴らしは良いが、今回の山行では山頂は曇っていたので見れなかった。
山頂
見どことして山頂は外せない。今回の登山では山腹は晴れていたが、山頂だけ曇っていた。このように山に意地悪されることは多々あるので、受け入れよう。登山には度量が必要である。
総括
登山道の途中や頂上で好展望を楽しめる楽しいオススメの山である。登山道自体は登りがひたすら続く。
緩急があまりない登山道との印象を受けた。歩く距離は短くなるかもしれないが、濃縮されたカルピスのように濃い登山道であるように思う。
体力に余裕があれば誰でも登れるので、興味を持たれた方はぜひ登ってみてほしい。
コメント