滋賀県甲賀市にある飯道山に登ってきた。前に紹介した岩尾山と同じく忍者が修行したと言われる山であり、日本遺産の構成文化財の一つである。
登りやすく歴史を感じさせる山で、実際に修行場もあり、山好きだけでなく歴史好きにも是非登ってほしい山である。
どんな人にオススメする山か
山岳信仰の山であると同時に甲賀忍者の修行場出会ったと言われる山。登りやすい山で初心者にも十分オススメすることができる山である。
・登山初心者
・忍者が好きな人
・歴史好きな人
修験道とは言え、よく整備されて容易に登れる山なので身構える必要はない。
駐車場
十台は停めることができるだろう。登山者の人数からすると、余裕のある駐車場であると思う。特に駐車できなくなる心配はない。
滋賀県道53号からゴルフ場脇の林道を進んでいくが、かなり急な道を車で登っていく。この林道の入口は飯道神社の看板と鳥居があるので、入っていく道を間違える心配はない。舗装路で最高レベルの傾斜を体験できる林道である。
ほとんど一本道なので、迷うことはないと思うが、すれ違いは少々難しい道を登って行くことになる。
登山コース
疲労度・危険度
疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。
危険度★
特に疲労も危険もないお手軽なコースである。実際に登山をほとんどしたことがないような人が登っていたので、そのような人でも登れる山である。
とはいっても山登りは山登りなので、普段全く運動しない人が登るとそこそこ疲れるとは思うのでその点は注意が必要である。
また危険はほとんどないと言っても、本当に油断して登ってはいけない。適度な緊張感をもって登ろう。
コースタイム
コースタイムで駐車場から山頂まで1時間ほどの道のり。また山頂から駐車場までは50分ほどの道のり。山頂をゆっくり楽しみたいなら後1時間ほどを多めに見積もっておくと良いかもしれない。
コースタイム付近で歩ける人であればだいたい3時間位の行程を予定しておけばよいのではないかと思う。
標高差
標高400mの駐車場から、標高664mの飯道山山頂までのおおよそ250mを登る。駐車場から飯道神社までは標高差200mの急登が続くが神社から飯道山山頂までは、それほど急な道のりではないので楽に歩くことができる。
標高600mほどのところにかつては寺院の建物が並んでいた。そのあたりは平坦で散策しやすい道が広がっている。往時の様子を想像しながら、木漏れ日の中をゆったり歩くことができる。
登山道
神社までの登山道はそこそこ急。それ以降は比較的平坦な道が続く。
基本的に整備された階段があり、危険なところはない。一部、階段がないところで浸食が進んでいて歩きにくいところもあるが、気を付けて歩けば問題はない。こけたとしても大事には至らないだろう。
道ははっきりしており、神社に電気を送っているためか電柱もあるので、道に迷うことはない。電柱は風景になじませるためか茶色に着色されており、特には目立たない。30分そこそこで飯道神社に到着するだろう。
山頂までの道は笹がよく茂った道を進んでくことになる。登山道はよく整備されているので、道を見失うことはないが、笹と多少触れ合うことになるので、その点は事前に認識しておくとよい。あまり露出が多すぎると肌と葉っぱが触れ合うので、切れたりしないように準備する必要はあると思う。
見どころ
飯道神社(いひみちじんじゃ)
はんどうじんじゃと読まれることも多いようであるが、公称はいひみち神社と読むそうである。かつて飯道寺があった時、そちらは「はんどう」と読まれていたので、神社のほうもそちらの読み方に倣うようになったとのことである。
本殿は赤く美しい色である。江戸時代(1649年)に再建されたとのことである。また1925年には国の重要文化財にも指定されている。山の上にこうも立派な神社が建てられていうのを見ると、人間の信じるものに対する篤い思いを感じて非常によい。
山頂の遺跡群
建物はほとんど残されていないが、かつて建物があったと思われるところが、平になっている。また石垣が積まれており、かつてここに建物がいくつも建っていたことが想像される。
修験道の山として賑わいを持っていたのかと思う。その姿は今は見ることはできないが、かつての姿を脳内で再現することで、その賑わいを楽しむことができる。
東ののぞき(修行場)
神社の裏はドラクエで言うと、宝箱か小さなメダルが落ちていそうな場所なので、当然のように後ろの様子も見る。よく鍛えられたJRPG好きならば、普通に身につけている動きかと思う。
歩けるところは全て歩き尽くすと言うドラクエで鍛えられている目で見ると、本堂の後ろにつながる道を見つけることができる。
本堂の裏の道を登っていくと、東ののぞきと言う展望台がある。岩を登れば、三上山(近江富士)、琵琶湖、比良山系まで眺めることができる。良い景色である。
岩があり、その上にも簡単に登ることができるの、さらなる景色を目指して登ってみると楽しい。誤って落ちないように注意されたい。
余談であるが、神社から西にあるのに東ののぞき。西側の眺望をのぞいているのに東ののぞきである。山上ヶ岳には西ののぞきがあるが、それに対抗しての東ののぞきなのであろうか。
また東ののぞきから下る方に道が続いており、そちらは修行場になっている。今回は見逃してしまったが、ぜひそちらも行くべきである。
甲賀市街地方面(水口)展望台
登山道を東に下っていくと、甲賀市街方面を眺めることができる展望台がある。周辺の木が切られており、見渡すことができるようになっている。
鈴鹿山脈まで見ることができる。写真の中央やや左には御在所岳が写っている。写真では霞んでしまっているが、右側には鎌ヶ岳もよく見えた。
山頂
当然、見どころとして山頂は外せない。山頂には椅子と机が用意されており、自由に使うことができる。景色を楽しみながら昼ご飯を食べるのもよいかもしれない。
山頂からも東の覗きとほとんど同様の景色が見える。琵琶湖や大津方面が見える。
総括
今回もあまり下調べせずに登ってしまったが、飯道神社の裏手には行場が広がっているようなので、今度はそちらをのぞいて見たいと思う。修行をしたい人はそちらに是非行ってみると良いと思う。
そちらに行かずとも歴史を感じさせる十分満足度の高い山であったので、オススメできる山である。
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