金糞岳 中津尾根から花房尾根へ周回する

低山その他

2022年7月23日。滋賀県長浜市にある金糞岳に登ってきた。金糞岳(標高1317m)は伊吹山(標高1377m)に次ぐ滋賀県2位の標高をほこる山だ。

鳥越林道を通れば山頂付近まで車で進むことができ、お手軽に山頂に到達することができる。ただし林道は道路に大小の石が散乱していたり荒れているので、通る場合は自己責任でお願いしたい(バイクはあまり問題なく通れた、小さめの車であれば通れることは通れるだろう)。

長い道のりのコースであったが、傾斜はゆるやかな登山道なので、歩行からくる疲労感はあまりなかった。

ただし登山道に張り出す、下草や灌木の枝葉をかき分けて進む場所が少なくとも3時間ほどはある。藪こぎは慣れていても苦労するので、その点は覚悟して登るべきである。

また中津尾根コースの川沿いの林道から登山道に入るところはヤマビルが多かったので警戒が必要だ。

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誰にオススメする山・コースか

今回は麓の滝と渓流の高山キャンプ場から登った。

周回コースは藪こぎを要するので、玄人好みのルートになる。登山に慣れていない人は周回コースは避けるべきである。

・景色のよい稜線を歩きたい人
・ゆったりと長く続く登山道を歩きたい人
・静かな登山道を楽しみたい人
・藪こぎを楽しみたい人

登山道はゆるやかで長く続き、危険箇所はほとんどないので、藪こぎがないところはのんびりと何も考えずにボーっと逍遥するのに向いている。

息が上がったり、急斜面を慎重に下りる場面がほとんどなく、藪こぎを除けば何も考えずに歩き続けることができて非常に満足した。そしてその藪こぎが曲者である。参考までに最後に動画をつけておく。

駐車場

滝と渓流の高山キャンプ場の手前に駐車場がある。今回は地元の方が駐車されていたが、登山者のものと見られるものは1台くらいしかなかった。

十数台は駐車することができる。登山者は多くなく、広さは十分かと思う。

2022年7月23日9時ごろ。

翌日の2022年7月24日も確認したが、1台しか車が駐車されていなかった。あまり人気のない山なのかもしれない。

登山コース・コースタイム

登山口→中津尾根コース→金糞岳→白倉岳→花房コース→登山口

コースタイムはYAMAPのものを参考にしている。登り4時間40分、下り4時間10分で合計8時間50分の行程になる。

今回の歩いた軌跡と標高だ。

標高の図を見てもらうと分かるが歩行距離6000m付近から130000mぐらいまでの7kmが標高1000m以上尾根になっている。全般的にゆるやかな道であったが、特に下山路で通った花房コースは平坦に近いと感じた。

標高差

1000m以上の標高差がある。標高差はそれなりだが、距離が長いので傾斜はかなりゆるやかな登山道だと感じた。

駐車場(標高259m)→金糞岳(標高1317m)

標高を上げているような感覚がほとんどなく、ゆるやかな登山道であった。途中1080mという標高の看板を見て、すでに1000mを越えるほどの標高を獲得したのかと少々驚いた。

疲労度・危険度

毎回、独断と偏見で疲労度と危険度を評価している。要するに個人の感想だ。

疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★1個が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。

疲労度★★★
危険度★★

疲労度については歩行時間から考えるとそこそこ疲れそうだが、登りがゆるやかだったおかげかそれほどの疲労感は残らなかった。個人差があるので何ともいえないが、急斜面を歩くよりも長い距離を歩く方が得意な人のほうが楽な道かと思う。

藪こぎが続くので慣れていない人はそこでかなりの体力を消耗してしまうかと思う。歩行時間にプラスして草木と戦える余裕がほしい。

危険度については危険箇所はほとんどなく、登山道どおりに歩いていれば問題はない。藪こぎは面倒なだけで危険性は低い。金糞岳と白倉岳の間に岩場があるので、そこは少々注意が必要だ。

注意点

今回の藪こぎを注意点と感想をまとめると以下の3点になる。

  • 草木が登山道に覆いかぶさっているだけなので問題なく歩ける。
  • 長袖長ズボンが好ましい。
  • 登山道に蛇がいないか注意する必要がある。

藪こぎといっても最もカンタンな種類の藪こぎかと思う。草木を切って進む必要はない。

歩いているときに下が見えないので蛇がいた場合に危険性がある。僕は草むらにいたマムシをもう少しとで踏むところであった。その点は注意しなければならない。

小森口にいたマムシ。立派な体格をしている。

登山コース

今回は登山口→中津尾根コース→金糞岳→白倉岳→花房コース→登山口という周回コースを歩いた。

登山口→中津尾根→金糞岳 コースタイム4時間40分

登山はキャンプ場に向かう橋の手前から始まる。右が鳥越林道、左が中津尾根の登山ルートになる。登山届けを書いて登ろう。左からキャンプ場内を通り、花房コースの登山口に行ってもよいだろう。

川の対岸がキャンプ場

キャンプ場からは舗装路と舗装されてない林道がかなり長く続く。覚悟をして歩かないと飽きる。

ここの周辺は平治の乱の後に源頼朝が匿われた地のようで、所々におとぎ話のようなものが伝わっている。これは頼朝が切ったといわれる岩で確かにキレイに切れたように見える。

鬼滅の刃的な?

本格的な登山道になるまでは半分が舗装路、半分が未舗装路という感じだ。道に沿って流れる東又谷川は水量が多く見ごたえのある川だ。支流も水量が多くよい。

これは支流だが見ごたえがある。

滑りやすそうな橋を渡れば、本格的な登山道に取り付く。ここは登山道に変わるところは草が繁茂していて、少々歩きにくい。

本格的に登山道に入れば、木々の間を歩くので下草はそれほど多くはない。歩きやすい道が続く。

最初の尾根線にとりつくまではつづら折りの登山道で標高を稼ぐ。斜度はそれほどキツくないので、自分のペースでグングン登っていける。

ここはヤマビルが大量に発生していたので、注意が必要である。頻繁にヤマビルが体についていないか警戒をすべきだ。

勿論ここ以降もヤマビルに吸血される可能性があるので注意する。

グロ注意なのでヤマビルの写真は掲載しない。

鳥越林道と一回目の合流点の小森口に到着した。

ここに車を駐車してここから登る事もできるが、ここまで車で来るのであれば、もう一つ上の連状台もしくは鳥越峠付近から登る方がよいだろう

登山道は明瞭で道迷いせずに歩ける。倒木が多かったり、落ち葉が集まっているところがあったり、所々歩きにくい。

落ち葉が溜まってるのは登山道を流れる雨水が落ち葉を集めるからだろう。

倒木は乗り越えるか、下をくぐり抜けるかの判断が微妙なものが結構ある。

倒木と落ち葉がたまる。

途中からは灌木や下草の多いところを歩く。雨の日は葉っぱにのっている雨露が体中にかかり冷たい。

夏場は涼しくて丁度よいかもしれない。今回は最初は涼しくてよかったが、長らく続くと胸から下はかなりベタベタになってしまって不愉快である。

普段は低山の小雨程度であれば、汗かく手間が省けたというぐらいに考えるが、さすがに水浸しは寒かった。

夏の低山での小雨程度では劇的な体温の低下は起こらないので、雨具を使う必要はない。当然ではがるが大雨になるのであれば、かなり体温が低下するので雨具は必須だ。

体勢を低くして進むところも多い。

2回目の鳥越林道との合流点の連状台だ。連状台には1台だけ車あった。

2022年7月23日撮影

ちなみに若干反則気味ではあるが、翌日の7月24日バイクで鳥越林道を走破した。その時の景色はこのような感じで、琵琶湖まで見れて非常によい。晴れていれば最高なのではないか。

2022年7月24日撮影。

小朝頭の手前で2人で下山している方、「(人と)お会いしたの初めてです」と言われた。それぐらい登山者は少ないのかもしれない。

確かに今日誰 1人と会っていない天候が天候なのもあるが、普段からそれほど登山数は多くないのかもしれないと思った。

小朝頭までの登りはゆったりだったので、1000mを越える高さにいることに驚いた。あまり標高を上げた記憶がなかった。

ブナ林の下を歩くのは気持ちがよい。晴れた日には爽やかな気分、雨の日は静かで神妙な面持ちで歩くことができる。

晴れればよいものでもなく、雨の日は雨の日でよい。

小雨のブナ林を行く。

雨が降っていても、ブナの森では下まで直接、雨粒が届くことは少ない。なのでブナ林の下では雨宿りが成立するようだ。

実際に観察してみると幹を通して水が滴り落ちていることを観察できる。雨水を自身の根に水を落とすことで、水の確保をしているのだ。かなりの勢いで水が流れ落ちていることを観察できる。

ということが『樹木の知られざる生活』(kindle位置:1233あたり)にかいてあったなと思いながら進む。

しばらく進むと鳥越林道から金糞岳山頂へつながる道との分岐に遭遇する。分岐を見る限り林道からの道もしっかりとつながっていそうな雰囲気を感じる。

この手前を曲がれば鳥越林道につながる。

植生はなどの雰囲気は能郷白山と同じようなものを感じる。金糞岳は伊吹山地、能郷白山は両白山地に属するがほとんど同じようなものではないのかと思ったりする。

山頂も能郷白山のような雰囲気をしていた。能郷白山に登った時もガスっていて、眺望が全く見えなかったという体験も似ていると感じさせる要因の一つかもしれない。

再び下草の繁茂する道を進むと山頂に到着する。

山頂に到着したものの小雨なので、当然眺望はない。眺望が見れなかった点は少々残念ではあるが、リベンジとしてその分また登ってみたいと思える山になった。

また山頂にもヤマビルがいたから油断ができない。登山者が吸血されたまま登頂して、山頂で吸血されたことに気づいてヤマビルを落としたのかもしれない。

そのようなケースで繁殖している可能性があるので、ヤマビルがいる山では谷筋のみではなく、尾根を含めた登山道全てで警戒が必要だ。

金糞岳山頂。

金糞岳→白倉岳→花房コース→登山口 コースタイム4時間10分

金糞岳から西の白倉岳に向かう道は灌木ばかり生えているので、晴れていれば眺望を楽しめるのではないだろうか。

草木は背丈が低いところもあれば、高いところもある。低いところは眺望が楽しめそうである。今回はガスで全く見えなかった。草木の行程に関わらず藪こぎは必要である。

ここからが金糞岳の周回コースで最も魅力的で、最も忌避される道かもしれない。

笹の間を行く。ここはまだ歩きやすい。

藪こぎをする。登山道は明瞭で、道の上に枝葉が覆いかぶさっているだけなので、手で枝葉を押せばスムーズに歩ける。登山道の真ん中に草や木が生えていて、歩行が止められるというほどの道ではない。

特段歩みを止められることはないとはいえ、脇から生えている草を腕でかき分けなければならないので少々苦労を要する。

さらに進んでいく。

ガスっていては何も見えないが、心の中で琵琶湖を楽しむこととした。

晴れている時に来て、また一度この景色を琵琶湖まで眺めることをしたいものである。想像でしかないが、かなり良い景色なのではないかと思われる(気になって翌日確かめてみたのは連状台で紹介した通り)。

晴れていればよかったとは思うものの、夏の低山で雨で打たれながら歩くのは割り切って考えると涼しくて気持ちがいいものだと思う。雨の中を藪漕ぎするのは気持ちがよいと思いこめば、結構涼しくて気持ちがよかった。

しかしやせ我慢も長くは続かない。ベタベタのまま歩き続ければ、不快感も疲労感も感ぜざるを得ない。そういう場合はいつも通り心頭滅却して歩く。というよりもボーッとして歩くだけだ。

葉っぱについて水滴を吸収して下半身は洪水状態に。

晴れていれば灼熱地獄の様相を呈していたのは想像に難くない。

雨が気持ちよいというのは、もはや開き直りという気持ちではあるのだが、それはそれでよいと楽しめる心意気がやっぱり大切なのではないだろうか。

途中ロープが用意された岩場がある。ロープの作り、つながれている木が貧弱なので、あまり頼らない方がよいだろう。特にロープに頼らずとも登っていくことが可能だ。

白倉岳の山頂は金糞岳と似た雰囲気だ。晴れていれば琵琶湖が見えていただろう(憧れに似た気持ち)。

結局眺望は一度も見られないまま、草木の背丈が長くなっていく。稜線上は短めの丈であったが、下り始めるとだんだんと長くなってくる。

さらにしばらく進むと藪こぎが終了して、ブナ林へとつながっていく。長かった藪こぎが終わることで少々寂しさもあったりする。

花房コースの尾根は結構長く標高1000m以上の尾根が続く。なだらかな下りで、平坦なように感じる灌木が生い茂る道をひたすら歩いていく。藪こぎのようになることを除けば、静かでおもしろいものだ。

ここまでくれば藪こぎは必要なくなる。登山道が明瞭で歩きやすい。

関西の山で1000m付近の植生はブナ林がある。その標高1000m付近の尾根が長く続くので、ブナ林をでの散歩を楽しむことができる。今回はガスの立ち込めるブナ林をのんびり逍遥する乙な楽しみ方ができた。

山頂からの景色は見れなかったが、このようなガスの立ち込める。神秘的な雰囲気の中でブナ林の中を歩くことができたのはかなり気持ちがよい。この点は嬉しい出来事であった。

さらに下っていく。少し日差しが差し込み林床が明るくなる。ガスでも楽しいと強がって歩いていた僕もさすがに、日差しが入ると嬉しい気分になる。

花房コースの下山路で目についたのがキノコだ。至るところに生えていて、特に多かったのがこの珍妙な色をしたものである。

調べると「アカヤマドリタケ」というもののようで、食べることができるらしい。詳しくない人は食べないようにしたい。

ほんまに食べられるのか?

この鉄塔を超えれば、滝と渓流の高山キャンプ場はすぐそこだ。

登山口はキャンプ場の中にある。キャンプ場の間を通り抜けて駐車場に向かう。

今回もお疲れ様!

総括

少々山深い位置にあるためか、平地からその姿を望むことは難しい。下山してからも長浜市周辺を走り回って金糞岳の山容を確認しようとしたが、ついにその姿を認めることはできなかった。それくらい平地と離れた山にあるのかと思う

藪こぎのようなところはあったものの、登山の道自体は明瞭で迷いやすいところはあまりなかったように感じた。とはいっても完全に油断しているとカンタンに迷えてしまう。

シンプルに歩く体力だけでなく、草木の中を歩ける余裕を持った方でないと難しい山とコースだと思う。登頂だけ目指すのであれば、鳥越林道から登れば歩く距離は大幅に減らせる。

時間と体力に余裕がある方には今回の周回コースはオススメする。金糞岳という山の持つ魅力を十分に感じることができるコースだと思う。

おまけ動画

どの程度の藪こぎか参考までにどうぞ。音が少々うるさいので注意。

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