弊ブログは登山がテーマなので、登山者から見た女木島を紹介する。軽く山に登った以外は普通の観光をした。よい島だったので紹介をする。
離島の山は四方を海に囲まれているので眺望がよい。高くて標高200mほどなので、カンタンに登ることができる。特に体力は必要なく、散歩の延長線で楽しむことができる。
島へのフェリーでのアクセス、女木島の3つの山、2つのキャンプ場について紹介している。島への行き方、どんな山があるか気になる方はぜひ確認してほしい。興味のない方でも景色がきれいなので写真だけでも見ていってほしい。
島の概要
香川県高松市に位置する。四国本島とは3kmほど海が隔てる。船で20分ほどで到着する。高松港からもかなり近くに見える。天候が悪くても見えなくなることはない。
人口は130人ほどである。平成27年の記録で高齢化率(65歳以上の割合)は75%である。130人の内およそ100人が高齢者と凄まじく高齢化が進んでいる。 離島の人口は凄まじい勢いで減っている。人口統計は以下の通り。
離島にインフラなどを整備することを考えれば、都市に人口が集約したほうが、経済的には合理的ではあると思う。離島から人がいなくなるのは、損失が大きいと思う。仕方のない潮流であり、悲しい。
就業者は一次産業の割合が5割、三次産業の割合が4割で漁業と観光で成り立っている島かと思う。漁港は島の東西にある。観光業では昔話の桃太郎が攻めた鬼ヶ島としてPRされている。
アクセス
夜まで島にいれば、高松の夜景を楽しむことできる。キャンプもしくは宿泊施設で1泊することを強くオススメする。
交通事情
筆者は大阪から向かった。神戸より東から出発する場合は阪神高速の神戸付近はかなり渋滞するので、車の多い時間を避けるか、渋滞の時間をふまえて計画を立てたほうがよい。
高松港周辺は市街地なので、車と信号が多く想定以上に時間がかかる可能性がある。余裕を持って進みたい。高松港からの最終便は18時台である。
駐車場
駐車場は高松港周辺にたくさんあるが、それだけで1つの記事になるくらいなので、以下の香川県民の記事を参考にしてほしい。
バイクは高松港にそのまま入って左に自転車と原付きの駐輪場があるので、そこに停めることができる。警備員が案内してくれるのでそれに従おう。感覚的には400ccまでかと思う。大型のバイクが駐輪するのは厳しい。
フェリー
高松港(県営桟橋)女木島・男木島行フェリーが目的地になる。高松港FTという建物は違う。間違いに注意が必要である。
フェリーの切符売場と乗り場は最も東側の桟橋付近にある。行き先によって切符売場が違うので注意してほしい。筆者は小豆島行きの切符売場と間違えてしまった。
高松港から女木島までは片道370円(大人)。往復は740円である。基本的には往復で購入すればよいだろう。乗船時間は20分程度で到着する。気軽に船旅を楽しめる。出発は8時から18時の間で2時間ごとに出ている。詳細は以下のページのとおり。
車を島に持ち込みすることもできる。後述するがキャンプする際にはかなり役に立つ。料金は車両の大きさによって異なるが、2,040円〜である。
レンタサイクルができ、自転車で十分に周遊することができる小さい島なので、キャンプをしなければ特に車は必要ない。
ちなみに筆者は前情報なしで島に乗り込んだので、レンタサイクルできることを知らずに全て徒歩で散策した。
山登り
鷲ヶ峰
頂上に至るルートは北側からのルートと南側のルートがある。南側のルートは舗装路と階段が整備されて登りやすい。
北から登る鷲ヶ峰
島を一周する道路から登山道に入る。島の一番北から南東に進む道路をよく見ると登山口を示す小さな看板がある。港からおおよそ40~50分くらい歩く。
北側ルートは登山道というよりは斜面をそのまま登るような感じがする。山頂までは20~30分くらいで到着する。
道はそこそこの急登で、すぐに登りきれると思って登るが、そうは問屋がおろさない。想定以上に登った。
登山道はそれほど整備されているわけではない。登りにくいところ、滑りやすいところもあり注意が必要になる。少々集中力が必要である。
山頂手前は柵がある。わざわざ柵を乗り越えて、この道を歩くは登山者だけだろう。
登り終えるとすぐ北側には男木島が見える。その奥は豊島で、右端には小豆島が見える。ちなみに男木島(おぎじま)であり、「おとこぎじま」ではない。特別男気があるわけではない、と思う。
いつまででも眺めていられる。
南から登る鷲ヶ峰
途中までは舗装路が続いている。レンタサイクルがあるので、それを借りて途中まで自転車で駆け上がるとよいだろう。ほとんどの人がそうしている。
階段が始まるので、自転車をおいて登る。この階段がなかなか急である。
上から階段を見るとこのような感じである。階段を息を切らして登れば、すぐに展望台がある。
鷲ヶ峰山頂
展望台が建造されており、360度の好展望を楽しむことができる。山頂周辺は石畳で整備されている。瀬戸内の島々と四国と本州を望むことができる。 瀬戸大橋もよく見ることができる。
東を見れば高松の市街がよくみえる。
島の集落は車を前提としない作りになっており、入り組んだ路地が味わい深い。住んでいる方の邪魔にならないように歩いて見学してほしい。
小豆島も遠くに見え、その大きさを感じることができる。
鬼ヶ島大洞窟まで来て帰る人も多いかもしれないが、山頂まで登るべきである。最高の景色が見える。
タカト山
最高点のタカト山は標高216mである。鬼ヶ島大洞窟から下る道の途中に南へ進む道があるので、そこから登る事ができる。舗装路からの所要時間は30~40分くらいかと思う。
日蓮山との鞍部までは舗装路が続いている。そこからは下のような、なだらかな道を進んでいくと山頂に達する。道が続いている先に見えるピークが山頂かと思うが山頂は、さらに3倍位奥にある。
左右に木々が繁茂しているので、海の真ん中を歩いているといったような開放感はないが、チラチラと見える海が美しい。
離島でもどこでも変わらない、低山の匂いの中を進んでいく。
山頂からは高松の景色がよく見える好展望の地である。鷲ヶ峰からさほど距離はないが、高松に少し近づくのでよりよくみることができる。
山頂までは近そうでそれほど近くはない。距離は想像の3倍ほどある。登りはゆるいのでキツくはない。鷲ヶ峰から見る高松とは、景色の違いは間違いなくあるので登って損は無い。
日蓮山
鷲ヶ峰とタカト山の間にある。標高は153m。頂上に大きな日蓮聖人の像がある。頂上までの道はコンクリートで舗装されている。
観光スポット
鷲ヶ峰の中腹にある。自転車が利用できるので、ここまでレンタサイクルで登るとよい。女木島は桃太郎が攻めた鬼ヶ島の元ネタということらしい。
見学料金は大人600円、子ども300円である。
鬼ヶ島大洞窟
鷲ヶ峰の中腹に掘られた洞窟である。掘られたというのがミソ。手でこれほどのものを掘るとは、無尽蔵のバイタリティによるものとしか思えない。またこの洞窟についてほとんどのことが未解明でロマンでしかない。
海賊稼業の輩が女木島に根城を築き、山の中腹に大掛かりな洞窟を掘ったということなのかもしれない。
今はライトで明るいが、真っ暗な洞窟内は鬼サイドの圧倒的な優位であると思われる。隠れて奇襲を仕掛けることができる部屋もあり、攻め込む桃太郎サイドはどう考えても不利である。ここを攻め落とした桃太郎は巨漢の豪傑だったかもしれないと妄想にふける。
宿泊施設
数件ある。HPに詳しい。
キャンプ場
小さい島の中に松原キャンプ場・女木島野営場の2ヶ所がある。
離島なのでフェリーで海を渡る前に、食料などを用意しておく必要がある。コンビニのような商店はない。自動販売機はあるので飲み物を忘れても補給することができる。
昼間はランチ営業をしている店がある(要確認)が、宿泊施設を利用していないと夜ごはんは食べられないだろう。キャンプするのであれば、夜と朝の用意は必須である。
松原キャンプ場
松原キャンプ場は港から徒歩5分程度とほど近い、海水浴場に面する場所にある。料金は200円でシャワー室(1回100円)の箱に投入する。松原という名前の通り松の林間にテントを設営できるキャンプ場である。
3月の土日で筆者含めて3組がキャンプしていた。空いているので、のびのびとキャンプすることができた。
地面は砂地でペグはかなり刺さりやすい。手で押し込むことができる。また松ぼっくりが少々落ちている。
海の近くを確保できれば、オーシャンビューである。ネコのエサ場が近くにあり、あたりにネコがうろついている。人懐こいネコもいる。
お手洗い、シャワー室あり。炭を購入することができる。
女木島野営場
島の北部にある野営場(無料)で、港から20〜30分程度歩く。海岸沿いの道をひたすら歩く。一本道で迷う場所はない。
水道があり、トイレ、シャワー、炊事場と一通りのキャンプ野営施設がある。利用の際は「おにの館」に連絡する必要がある。(TEL:087-873-0728 鬼ヶ島おにの館 (8:00~17:30))
そこそこ歩くのでキャンプの荷物を持っていくには、車ごとフェリーで運ぶことが得策である。
野営場の看板があるので、それに従いもう少し進んでいくと到着する。
車で乗り付けて、キャンプをしているグループがいた。木々に囲まれたキャンプ場で一つの村という感じがあって、よい雰囲気である。
野営場から海は見えない。海を見るには少し歩く必要がある。少し歩けば海が見え、五剣山がよく見える。
総括
離島登山は初めてだった。四方が海に囲まれている中での登山は開放感があり、どこまででも水平線が広がる景色を常時楽しむことができる。これは癖になりそうである。
登山だけでなく、キャンプ場や観光地としても設備が整っている島なので、少しでも興味があれば訪れることをオススメする。
機会を見つけて離島登山も楽しんで行きたいと思う。
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