日本コバ 藤川谷・政所周回ルート

鈴鹿十座

2019年7月の過去編。鈴鹿山脈の日本コバに登ってきた記録。鈴鹿十座の一角である。

日本コバは山頂には展望がなく、初心者が登るには少々つまらない山になっている。玄人になると良さがわかるような味わい深い山である。比較的すぐに登れる。山頂付近にはなだらかなところがあり、のんびりとした森林浴を楽しめる。

登山者の多さ少なめ
駐車場あり
お手洗の有無あり
コンビニなし
風呂永源寺温泉(駐車場からの9.4km)
風呂の営業状況については各自で確認してほしい。
[公式]永源寺温泉 八風の湯(はっぷうのゆ) 滋賀県東近江市の天然温泉
永源寺の四季を感じながら心やすらぐひとときを。愛知川の自然が一望できる露天風呂、泉質は別名「美肌の湯」といわれる単純温泉。入浴後、お肌のスベスベを実感していただけます。お食事とセットになったお得なご宿泊プランもご用意しています。

どんな人にオススメする山か

鈴鹿十座に選定されているので、鈴鹿十座をすべて登りたい方には外せない山になる。

・鈴鹿十座の登頂を目指す人
・日本コバという名前に興味のある方
・静かな山に登りたい方

その独特の名前に興味が惹かれる人も多いかもしれない。山の形や風景から登りたいと思う人がいるのと同様に、山の名前から登りたいと考える人もいるだろう。

山登りの注意点

この山も他の鈴鹿の山と同様にヤマビルとの遭遇に注意が必要である。山を下って登山口についた時点で何もいなかったので、完全に油断していたら、駐車場までの歩く間に吸血されていた。気づかないうちに足に登っきて吸血して帰るのが奴らの常套手段である。

吸血されている瞬間を見てしまうと、とても気持ち悪いので火で炙って取るというような落ち着いた行動ができなかった。

しかし慌てて爪で引っ掻いて取ってしまうと、歯が残ったり剃るので、と火で炙ったり、忌避剤をつけたりして、ヤマビルの方から離れていってもらうようにしたい。

駐車場

「道の駅 奥永源寺渓流の里」の道を挟んで向かい側に登山者用の駐車場がある。基本的にはこちらに駐車をするようにしたい。

2022年6月4日。数台が駐車していた。

また、政所郵便局北の川沿いに小さな駐車スペースがある。小さい駐車スペースなので、駐車できるとは限らない。原則道の駅の登山者用駐車場を使うようにしたい。

2022年6月4日。この日は空いていた。

登山コース・コースタイム

今回は藤川谷登山口→日本コバ→政所登山口のコースで周回した。藤川谷はその名の通り沢沿いの道を進むコース。政所からの登山口は尾根線を進むコースでそれぞれ特徴のあるコースである。

以下YAMAPの記録。

日本コバ-2019-07-28 藤川谷→政所周回 / ずんやまさんの衣掛山(滋賀県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

疲労度・危険度

毎回、独断と偏見で疲労度と危険度を評価している。

疲労度★~★★★★★(★1個が最も楽)、危険度★~★★★★★(★1個が最も安全)。上記の疲労度、危険度からすると今回のコースは以下のとおりである。

疲労度★
危険度★

4時間ほどの行程になるので、そこそこの疲労感はある。体力的には山歩きにそこそこ慣れていれば、軽く歩くことができるだろう。

危険度については軽い渡渉と岩場があるので、滑らないように注意が必要である。油断していると大怪我につながるので十分に注意して歩いてほしい。

標高差

藤川谷登山口(標高290m)日本コバ(標高934.2m)

標高差約650mを登る。登山に慣れ始めたくらいのレベルであれば難なく登頂できる山であると思う。

コースタイム

登り:2時間10分
下り:1時間50分
コースタイムはあくまでも目安である。

登り下り合計4時間ほどのコース。休憩などを合わせると5時間ほどで計画をたてると良いと思う。

上にも書いたがコースタイムはあくまでも参考時間であるので、自分はどれくらいのコースタイムかわかるようになった際にコースタイムを参考にして山に登ってほしい。

登山コース

道の駅から藤川谷登山口までは10分程度、道の駅から政所登山口までは30分程度かかる。

藤川谷登山口→日本コバ コースタイム2時間10分

藤川にかかる橋の南側に登山口がある。

藤川谷の登山口にはわかりやすい看板が建っているので見逃すことは無いと思う。その登山道の名前のとおり川沿いを登っているルートとなっている。

苔むした石垣の道を進む。

最初は穏やかな道を進む。沢沿いを進む登山道は個人的な経験上緩やかなところが多く、その場合沢に水がなくなり、尾根に近づくところで急になるケースがよくあるように思う。

苔むした神社跡。

苔に覆われ、雰囲気のある神社跡。訪れないことができようか、いやできない。

沢コースなので、苔がよく育っている。

沢沿いのコースなので、苔がよく繁茂している。これはおそらくヒノキゴケか。

今回は橋が落ちていた。

水量が多く、橋が落ちていた。登ったのは2019年7月なので、どうなっているかはわからないが、登山道は変化が激しい。動じず無理なら引き返す、もしくは行けそうなルートを探すなど対応する。

渡渉を繰り返す。

沢沿いの道は渡渉(川を渡ること)があったりして、変化が多く楽しい。藤川谷は水量が豊富で涼しい。

一部、岩が多い急登がある。

岩が多いところもある。普通に登っていくことができるが、ロープもあるので、心配な人は使用するとよいだろう。ここが最後の難関となる。

奇人の窟「きじんのいわや」と読むそうである。かつて奇人が澄んでいたとかなのか?

夏場は臭い。またここが唯一眺望のある場所。

雨上がりの暑い日に言ったからか、ここはかなりの悪臭が立ち込めていた。かなりのカビ臭さであったが、少し覗いてみた。中に入れそうだったので入ろうと思ったが、鼻耐えることができなかった。

コウモリの気配もして、衛生的にあまりよろしくないようなので、あまり近づかない方がよいと個人的には思った。

冬であれば、どうも悪臭が立ち込めていないらしいので、入りたいのであれば冬がチャンスである。

日本コバ→衣掛山 コースタイム35分

山頂付近は平らなところがある。

政所ルートと合流して、山頂へ向かう途中にはそこそこ平らな場所があり、気持ちよく歩くことができる。山頂直前は流石にキツめの登りになる

山頂!

山頂は眺望がない。この日はジメジメしていたので、長居することなく、すぐに撤退した。

政所方面に歩いてくある。

政所方面の尾根線を進んでいくとすぐに衣掛山につく。衣掛というのは上着を脱いでかけたから?とかそのようないわれがあるのだろうか。特に眺望はなく、他に見るところはないピークである。

衣掛山→政所登山口 1時間25分

トラバースする。

尾根線を行くと言ってもすべてが尾根線上というわけではなく、尾根を回避してトラバースする道もある。基本的にはそこそこ急な尾根下りになる。

特に危険なところはないが、滑ってコケたりしないように注意は必要である。

趣深い集落。

登山口につくと政所の集落にでる。味わい深い集落である。政所茶という茶が特産のようで所々に茶畑が広がっている。家屋も茅葺き屋根にトタンを張ったような古い民家が立ち並ぶ。

鈴鹿山脈には山の谷あいに根ざした味わい深い集落が所々にあり、廃村になってしまったものもあるが、その集落を見るもの楽しい。

総括

山頂に眺望がないので、特に初心者はあまり達成感を味わえない山になるのではないかと思う。山に登って頂上から見る景色が山の楽しみの大きな部分を占めるのが最初のうちの山登りかと思う。

その段階を超えると、山の色々な表情が見えてくるようになる。谷の道、尾根の道、木々の生え方など様々ものがよく見えてくる。そのような見え方がしてくると日本コバは非常に味わい深い山になるのではないかと思う。

何かというと地味な山であるということである。だが、個人的にはそこそこ好きな山ではある。地味でも良さがある。それが山の不思議なところである。

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